TRAILER-sh創設記❸

  • 2019.05.22

[1つのきっかけ]

2010年3月3日に僕は自称TRAILER-shになった

ブランドなんて自分で名乗っちゃうとそういう事になる

またこの頃、観光で訪れた熊本県阿蘇がその後の僕の人生を大きく変える事になる

阿蘇は只々美しく空が大きなイメージで、世間の下世話な話題など聞こえてこない天空の王国の様な印象で僕は

「いつかこの阿蘇にお店と工場を作って、この美しい阿蘇から世界へ発信するシャツブランドになりたい」

と強く思った。その時住んでいた生まれ故障の神戸に居て活動しても阿蘇には繋がらない、何とか神戸に居ながら熊本に発信出来ないか?そう考える様になった。

そしてこの旅で一人の男と出会う

木工人の木場裕一君、今でも僕のスーパースターです。彼は木工のスペシャリストで僕と同じで広げる風呂敷は大きく、またそれに見合った技術に夢が乗っかったとても前のめりなバランスの人です。彼はその時の僕を一人の作家として扱ってくれた、そして「熊本で活動出来る様にいつか力になります」と言ってくれた。その時の僕にはその言葉が例え社交辞令でも嬉しかった。本当に嬉しかった。

阿蘇を知れて木場君と出会えた熊本はこの時の僕にはとても眩しく見えました。

 

しかし、現実は簡単じゃ無い。TRAILER-shを名乗るのは簡単ですが当然仕事なんかない。時々友達からオーダーが入るのを1つ1つ丁寧にこなすのは楽しいが、現状は“ブランド事業”とは程遠い。

昼は洋裁の勉強しながら夜勤で某通信会社のオペレーターをして朝帰って少し寝る。そんな毎日を送ってました。

夢が本当に夢なのかと思ってしまいそうな日常、幸せの破片を拾い集める作業を「自由になりたい」という思いだけで繰り返し毎日ミシンに針を落としてた

 

そんなある日、1本の電話がかかってくる

そう、あの男です。木場祐一!

 

episode❹につづく